山鹿市農産物ガイド

山鹿市農産物ガイド

ワイン用ぶどう


ワイン用ぶどう

カベルネソーヴィニヨン

菊鹿町では、平成11年からヨーロッパ原産の白ワイン用のシャルドネと赤ワイン用のカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどが栽培されている。

世界が認める高品質のワイン

 2009年、国際ワインコンクール「ジャパン・ワイン・チャレンジ」で、熊本ワイン株式会社の「菊鹿ナイトハーベスト シャルドネ樽発酵2008」が白ワイン部門の最優秀賞を獲得。国内メーカーで初めての受賞という快挙だった。このワイン名の「菊鹿」はぶどうの栽培地であり、「ナイトハーベスト」は、夜摘みという意味。ぶどうの木がまだ眠っている真夜中に収穫し、すばやく搾汁することで、ぶどうのおいしさや、香り、新鮮さをそのままワインに閉じ込める。コンクール以降、菊鹿産のぶどうで仕込んだ「菊鹿」シリーズのワインの認知度と需要は急速に高まり、今では手に入れるのが困難なほどの人気を博している。

菊鹿ワイン

 特に「菊鹿ナイトハーベスト小伏野」や「菊鹿セレクション五郎丸」など厳選されたぶどうで仕込まれたワインには「小伏野(こぶしの)」「五郎丸(ごろうまる)」という栽培地名(字名)が付く。さらに、栽培者の情報がラベルに記載され、消費者に安全安心の情報を提供している。

 栽培しているワイン用ぶどうには、白ワインの原料となるシャルドネ、赤ワインの原料となるカベルネ・ソーヴィニヨンなどがある。温暖な気候で豊富な日照に恵まれているため、味のあるぶどうの栽培ができるが、梅雨など雨の影響を受けやすいという難しい面もあるという。それでも当初は12戸だった契約農家も、今では30戸に増えた。平成30年11月には、菊鹿町の相良地区にワイナリーがオープンし、世界品質のワインが山鹿市で生産されている。より多くの人に「菊鹿」シリーズを飲んでもらうだけでなく、都会の人たちとの交流拠点としても期待されている。

相良観音
菊鹿ワイナリーのある菊鹿町相良地区には、木彫座像では国内最大級の千手観音が祀られている相良寺がある。
ナイトハーベスト収穫体験
深夜に行われるナイトハーベストの収穫には県内外から、多くの体験希望者が集まる。
生産者
大切に育てられたぶどうを丁寧に摘み取る。この思いがワインの作り手にも伝わり、妥協のない名品が生まれる。

食用ぶどうの産地

 山鹿市ではワイン用ぶどうの栽培だけでなく、食用ぶどうの生産も行われている。かつて山伏たちが修行の地としていた天にそびえる巨石「不動岩」のすそ野にあたる三玉地区には、ぶどう農家が集まり、多いところでは20種類以上もの品種を生産している。
 巨峰やピオーネ、シャインマスカットなど、それぞれに特徴的な見た目や味などがあり、季節によっても収穫される品種は変わる。夏から秋にかけて物産館等に家庭用から贈答用まで並ぶが、ぶどう園によっては直売しているところも。農園に足を運び、生産者の話を聞きながら購入するのも山鹿のぶどうを味わう醍醐味の一つである。

シャインマスカット
巨峰